パメラ・コールマン・スミス
パメラ・コールマン・スミスは、1878年にイギリスのミドルセックスで生を受け、少女時代をロンドン、ニューヨーク、ジャマイカのキングストンを行き来して過ごしました。
25歳になる頃に、イギリスの魔術結社「Golden Dawn(黄金の夜明け団)」に加わり、31歳の年にアーサー・エドワード・ウェイトの指導、依頼で、彼女は78枚の寓意画を描くことを引き受けます。ウィリアム・ライダー&サン(ライダー社)社から出版されたタロットデッキのデザインは、パメラの神秘性、儀式性、想像力、空想性に富んだ作風を反映したものです。
彼女が描いた「ライダー版」(あるいは「ウェイト版」)のタロットデッキは今や世界のタロティストが使用するスタンダードなデッキになっています。
パメラの絵画は、批評家からは好評を得ていたものの、作品はほとんど売れず、出版社からは出版を断られ続け、彼女は深い失望を味わい続けました。
生涯独身を貫いた彼女が亡くなったのは73歳の時。ひっそりと亡くなり、告別式も行われることはありませんでした。